フランスの結婚式には、大きく分けて市民婚と宗教婚と呼ばれる2つのタイプがあります。
その市民婚とは市役所や区役所で挙げる結婚式のこと。
日本では結婚届けを出すのみで成立する結婚ですが、
フランスではまず沢山の書類を事前に役所に提出するところから始まります。
全ての書類が認められた後、10日間結婚の意思のある2人の名前が張り出され、
異議のある人がいないか確認します。そうして式当日、市(区)長、あるいはその代理人が、
フランス共和国の民法により2人の意志を確認し、両者の署名、立会人の署名という流れで結婚が成立します。
この市(区)役所での結婚式は、教会等で宗教婚を挙げるカップルも必須です。
宗教式をしないカップルは、指輪の交換等も織り込まれ、市民婚と言えど感動的な素敵な結婚式になります。
そのためフランスの市(区)役所には、必ずまるで礼拝堂のような美しい結婚式場があり、
その正面にはコード・シヴィル(民法)を掲げたマリアンヌ(共和国の象徴)の絵が飾られています。
最近は結婚するカップルのおよそ半数がこの市民婚のみ、
半数がそれぞれの宗教に基づく結婚式も挙げる宗教婚だそうです。