ウェディングシーンでご新郎様の胸元に飾るブートニア。
日常で花を挿す機会はなかなかないけれど、実は “ジャケット” と “花” には深くて長い歴史があるんです。
古くヨーロッパの言い伝えに、プロポーズを決心した青年が女性の家に向かう途中、野道に咲いている花を集めて花束にしたそうです。
それを受け取った女性はYESの返事をした際に、花束から綺麗な花を1本抜き青年のジャケットのボタンホールに挿したんだとか。
なんとも素敵なエピソード。
これを聞いた時に、砂利の混ざる土の道、ツイードのジャケットにハンチング、チノパンにはサスペンダーが付いていて、足にはチャッカブーツを履いた青年が浮かびました。
皆さんはどうでしょう?
ちなみにお相手の女性はエンパイアシルエットのワンピーススタイルと言ったところでしょうか。
そしてこのロマンティックな言い伝えが、現在のウェディングシーンでも人気の演出の一つになっています。
バージンロードへ先に入場したご新郎様は、『感謝』『幸福』『永遠』などの願いが込められた12本のバラをゲストから集めてブーケに。
そしてご新婦様はその花束から1本の花を、ご新郎様のジャケットの胸元へ挿して愛を誓うというもの。
大人から子供までゲストと一緒に楽しめるセレモニーの一つです。
そもそもジャケットのラペルにあるボタンホールは軍服の名残り。
寒い時は衿を立てて着ることがあり、ボタンを留められるように作られていたそうです。
そのボタンホールへ19世紀頃のイギリス、エドワード皇太子8世が花を挿して着飾ったことから“フラワーホール”と呼ばれるようになったという説があります。
現在でもロイヤルファミリーは胸元に “ブートニエル” と呼ばれる、花の形をしたピンを挿していることも多いですよ。
ジャケットの歴史を語る上で “花” は欠かせない存在になっています。
現代では社章等のピンを付ける場所として利用することが多いフラワーホール。
メンズファッションブランドからは日常でも使える様々なブートニエルが提案されています。
オーダーではフラワーホール糸の色変えはもちろん、穴の個数等もお好みにカスタマイズできます。
テーマカラーや好きな色を取り入れることでより特別な1着に仕上がることでしょう。
さりげなくも目が惹きつけられるポイント。
視線を上に集めることで胸元が強調され、逞しさや凛々しさを与える効果にも繋がります。
外せないこだわりポイントの一つです。