第七回目となる今回は、ウエディングドレスデザイナーのDavid Fieldenさん。
確固たる情熱から生み出されるクリエイションで、 多くの花嫁を魅了し、
引きつけてきたDavidさんに【 ウエディングドレス 】をテーマにお話を伺いました。
どうぞ最後まで楽しんでください。
デザイナーになったきっかけ
David: もともとシアター・デザインを学んだあと ランベル・スクールに通う間に、 私が振り付けた数々のバレーのショーが国際的な賞を受賞しました。 その後、ビンテージ・ドレスのコレクションを取り扱い始め、 アンティークのレースを使用してカスタマイズした1着のドレスが話題になり、 ブランドDavid Fieldenを始めるきっかけとなりました。
デザイナーをするときのアイデアの生まれ方とこだわりは何でしょうか
David: アイデアは身の回りの全てから起こります。 もともとコンテンポラリー・ダンスのダンサー、 そして、振付師だった経験があるので、 とにかくアート全般にいつも興味があります。 ブライダルという枠に捕われず、 常に新鮮で且つエキサイティングなアイデアを追い求め、 ブライダルとハイファッションのマーケットのギャップを埋めるデザインに 挑戦しているというのが拘りです。
デザイナーをするときにいつも使用している道具は何でしょうか
David: PILOT社のFRIXION BALL PENです。
デザイン画を書く際にも愛用
ドレスを制作するときに気を付けていることは何でしょうか
David: クリエイティブである事をいつも基本方針としています。 ブランドを成功に導く事は、 決して過去の栄光に酔いしれず、 コレクションごとに進化し続ける事だと信じています。
デザイナーのキャリアの中で影響を受けたデザイナー、出来事、ビジュアルなどはありますか
David: シェファーズブッシュ・エンパイアーでの音楽関係のイベントは、 いつもチェックしており、ドンマー・シアターでのお芝居は、 舞台美術が素晴らしいので、見逃せません。 そして、キューバ人の精神。 ヘブリーズ諸島の、 孤高でドラマティックなランドスケープ。 インスピレーションは身の周りの全てです。 特に音楽やお芝居、そしてダンスに感化される事が多いです。
ブランドの特徴を教えてください
David: シックでロマンティック、そして永遠の魅力は、 全てのジャンルの女性を惹き付け、 現代的でエッジーなシルエットとは対照的に、 ロマンティックなアンティーク調のレースやビーズのレイヤーの 繊細な素材がクリエイティブで印象的なイメージが特徴です。 ブライダル・ドレスの枠に捕われず、 常に時代性に伴った美しさを追求して 一人一人の個性と魅力を引き立たせるのがブランドの哲学です。
David Fieldenの象徴的なドレス
バッスルラインのドレス
毎シーズンのコレクションテーマはどのように決めているのですか
David: シーズンに依って異なりますが、 例えばホリデーに行った先などで テーマについてのアイデアが浮かぶことがあります。
最新コレクションのテーマは何ですか
David: 2017年コレクションのテーマは “EDGY ROMANCE”(エッジー・ロマンス)。 レースやビーズのロマンティックな質感の繊細な素材を使いつつ、 デザイン自体はシンプルでトレンド感があり、エッジーです。 ヌード・カラーのレイヤーが、 ドレスのベースのシルエットを被い、 着る人の心を感情的な感覚に導きます。
2017年ニューコレクションのドレスの一部
毎回のコレクションでデザインするドレスはどのくらいですか
David: 約80~100スタイルになります。 テーマに沿ったデザイン展開で、 マルチメディア向けのファッション・ショーがミラノで行われます。 シーズンごとの新コレクションは、 ブランドのトレードマークである、 独特の生地使い・フェミニンなディテール・官能的なカッティングが、 クラッシックで且つモダンなエッセンスを含んだ世界観を表現します。
デザインから完成までどのくらいの時間がかかりますか
David: 大体、12カ月ぐらいです。
今まで作られたドレスの中で一番思い出のあるドレスはありますか
David: 全く過去は振り返らないので、 毎シーズンのコレクションが最高の思い出となるドレスです。
どんな方にDavid Fieldenのドレスを着てもらいたいですか
David: Tilda Swinton (ティルダ・スウィントン)が、 自分に取ってのミューズです。 彼女の無二の存在感は女優という枠を超えて、 ファッション界全体をも魅了します。 本能的で無防備な存在感は、 理想の現代的な女性像そのものだからです。
David Fieldenのドレスのどんなところをみてもらいたいですか
David: 毎回80~100スタイル発表するコレクションは、 全てのオーディエンスの体型とジャンルに合うようにデザインされています。 また、素材もテキスタイル界の中でも最新の技術を屈したトレンドを意識しております。 クラッシックなウエディングドレスのイメージに拘りすぎず、 毎シーズン、現代の女性像をモデルに、 デザイン・素材ともにコンテンポラリー且つエッジーなウエディングと クチュールの両者の要素を含むコレクションに仕上がっているという事。 また、サンプルから商品まで、 全てのドレスはDavid Fieldenのメゾン内で私の管理下のもとに、 製造されていて、細かいディテールまで手作業で作られています。
ドレスが並んだショールーム内
日本の花嫁が好むデザインとイギリスの花嫁が好むデザインに違いはありますか
David: もちろんあります。 日本の花嫁様の間では、 人気のスタイルにトレンドがありますが、 イギリスのお客様は個人に依って好みが違います。 また、外見の印象とは違ったドレスを選ばれる傾向にあります。 例えば、とてもシックな身なりの女性が、 一生に一度しかない機会だからと、 とてもロマンティックなシンデレラ風のドレスを選ばれたりします。
日本のウエディングについてユニークだと思うこと、興味を惹かれるものはありますか
David: ウエディング・ドレスをレンタルされるというのがユニークですね。 英国ではドレスはとても個人的なもので、 花嫁さん達の殆どが自分だけの1着を購入されます。 日本のウエディングのセレモニーについてはあまり知識がありませんが、 日本の伝統的な儀式などにはとても興味があります。
今後の自分へ課題はありますか
David: いつもクリエイティブであり、ブライダルという境界線を超えて、 ハイ・ファッションとのマーケットのギャップを埋めるのが、 自分への課題です。 ビジネス上での次の課題は英国の他の都市、 例えば東京などにオーダーメイドも出来るショップを展開する事です。
最後に日本の花嫁へメッセージをお願いします
David: Always follow your heart… 「自分のハートに正直に!」
新しいクリエイティブを求め、妥協せず、
チャレンジを続ける姿勢が本当にクラフツマンシップなDavidさん。
これからさらに進化し続けるDavid Fieldenのドレスが楽しみですね。
PROFILE David Fielden(デザイナー)
劇場のセットデザイナー、ダンサー、そして振付師として活躍し、多くの国際的な賞を獲得。
その後、ヴィンテージのイブニングコレクションを受け継ぐこととなり、
ロンドンのキングスロードにてイブニングドレスショップをスタート。
様々なヴィンテージドレスに囲まれる中、
アンティークレースを使用した1着のウエディングドレスをデザイン。
そのドレスが瞬く間に多くの人々の心を掴み、
これをきっかけにアンティークファッションとウエディングドレスの販売を始める。
その後、自身がデザインしたコレクションを開始。
BRAND PROFILE DAVID FIELDEN
英国のドレスブランドDAVID FIELDEN(デビッド・フィールデン)は、
ブランド設立から35周年を迎え、ラグジュアリーブライダルブランドマーケットに属し、
確固たるブランドとして地位を築き上げてきました。
革新的でファッショナブルなデザインのウエディングドレスとイブニングウェアは、
国際的に評価も高く、ロンドンのみならず世界のトップクラスのショップで取り扱われております。
国際的なセレブリティが顧客に名を連ねるハイクラスのブランドです。
デビッドのデザインするドレスの特徴は、女性を美しく見せるセクシーなシルエットと、
クリエイティブかつ繊細なデザイン。
良質な生地を使い、ディテールにもこだわって仕上げています。
そして、現代的な特殊素材と伝統的なレースやシルクを組み合わせたりするなど、
伝統とトレンドの境界を感じさせないオリジナリ ティあふれるドレスです。
HP : http://www.davidfielden.co.uk/
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